相続税の対象となる財産とは?課税対象と非課税項目の整理

query_builder 2026/04/03
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相続税の申告を行う際、何が課税の対象になるのかを正確に把握することは、適切な納税を行うために重要となります。

亡くなった方の財産のすべてに税金がかかるわけではなく、法律によっていくつかの種類に区分されています。

今回は、相続税の対象となる財産の種類や、税金がかからない非課税項目について解説します。

 

本来の相続財産(プラスの財産)

被相続人が亡くなった時点で所有していた財産のうち、金銭的な価値があるものは原則としてすべて課税対象となります。

これを本来の相続財産と呼び、例を整理すると次のような項目が該当します。

 

・土地や建物などの不動産(借地権を含む)

・現金、預貯金

・株式、投資信託、公社債などの有価証券

・貴金属、宝石、書画骨董、自動車などの動産

・特許権、著作権などの知的財産権

・貸付金、売掛金、未収金などの債権

 

不動産については、路線価や倍率方式を用いて評価額を算出する作業が必要となります。

預貯金は、亡くなった日の残高に、その日までに発生した利息(既経過利息)から税金を引いた金額を加算して評価します。

家族名義の口座であっても、その原資が被相続人のものであり、被相続人が管理していた場合は名義預金として課税対象に含まれます。

家庭内の家財道具についても、1品または1組で5万円を超えるようなものは個別に評価し、それ以外は一括して計上する必要があります。

 

みなし相続財産

被相続人の死亡をきっかけに支払われる財産は、民法上の相続財産ではありませんが、税法上は相続財産とみなして課税されます。

主な項目は以下の通りです。

 

・死亡保険金(被相続人が保険料を負担していたもの)

・死亡退職金

・生命保険契約に関する権利

 

なお、死亡保険金や死亡退職金には、それぞれ 500万円 × 法定相続人の数 という非課税枠が設けられています。

この枠を超える部分が、課税対象額に加算されます。

生命保険契約に関する権利とは、被相続人が保険料を支払っていたものの、まだ保険事故が発生していない契約を指します。

評価額の判定には専門的な判断が求められることが多いため、慎重な対応が必要です。

 

相続開始前に行われた贈与財産

相続によって財産を取得した方が、亡くなる前の一定期間内に被相続人から贈与を受けていた場合、その財産は相続財産に足し戻して計算します。

これを生前贈与加算と呼びます。

 

・相続開始前3年~7年以内の贈与

・相続時精算課税制度を利用して受けた贈与

 

2024年からの税制改正により、加算される期間がこれまでの3年から最大7年へと延びました。

贈与を受けた時点の価額で加算されるため、当時の記録や通帳の履歴を整理しておくことが大切です。

ただし、贈与税の配偶者控除のような特例を受けた部分については、原則として加算の対象外となります。

 

相続税の対象から除外される非課税財産

財産の中には、その性質上、相続税を課すことが適当でないとして非課税とされるものがあります。

代表的な例を挙げると、以下の通りです。


・墓地、墓石、仏壇、仏具、神棚などの祭祀道具

・宗教、慈善、学術、その他公益を目的とする事業に使われることが確実な財産

・心身障害者共済制度に基づく給付金を受ける権利

・相続税の申告期限までに国や地方公共団体などに寄付した財産

 

お墓や仏壇などは、先祖を祀るためのものであり、投資や換金の対象ではないため、金額に関わらず非課税となります。

ただし、金の地金で作られた仏像のように、明らかに投資対象としての価値が高いとみなされる場合は、課税される可能性がある点に注意が必要です。

また、寄付による非課税の適用を受けるためには、領収書などの証明書類を申告書に添付することが求められます。

 

差し引くことができる債務と葬式費用

相続財産の総額から、被相続人が遺した負債や、葬儀にかかった費用を差し引くことができます。

これにより、純粋に引き継いだ利益に対してのみ課税されるよう調整されます。

 

・借入金、住宅ローン

・未払いの税金

・未払いの医療費、公共料金

・通夜、告別式にかかった費用、お布施、読経料

 

香典返しや法要の費用、墓地の購入費用などは、葬式費用には含まれないというルールがあります。

特に未払いの税金や医療費は、亡くなった後に相続人が支払うことになるため、領収書を保管しておくことが大切です。

 

まとめ

今回は、相続税の対象となる財産について解説しました。

本来の財産だけでなく、保険金などのみなし財産や生前贈与分も含めて正確に把握することが、適正な申告を行うために必要です。

また、各財産の評価方法や控除の適用を整理することは、円滑に相続税の申告を行うためにとても重要となります。

ご自身で相続財産調査や、相続税の申告などを行うことに不安を覚える方は税理士に相談してください。

 

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林秀行税理士・行政書士事務所

住所:長野県塩尻市大門一番町8-1

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